先の見えない情勢下で 今 を生きるヒント

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移動時間に本をよく読むのですが、リンドバーグの第二次大戦日記という本を読みすすめています。
本はww2開戦まえの途中なのですが、たまたま現在の世相とも重なる部分もあるように感じています。
 
普段から読むジャンルは雑食。
最近は作品背景の勉強に江戸時代から近代までのいくつかの本を読んでいました。
"リンドバーグ氏が日本の当時のことをよく書いている。"  ということを関連する別の本で・・がきっかけ。
 
リンドバーグさんの日記は正真正銘、当時の日記なのです。
第二次世界大戦のはじまる直前にアメリカ人の彼がヨーロッパ各国、ソ連、ドイツ、
航空機の生産能力や性能を調査しつつ、いまにも始まりそうなヒトラードイツによる侵攻、
またはフランスからの宣戦布告など一刻を争う状況と彼の心境や考えが綴られています。
 
先の見えない情勢下でどのように考え、生きていこうとしていたかはヒントになることが沢山ありそうです。
また、彼の生きた時代の歴史の結末を知っている身からすると
彼の考察や分析が非常に的確で当たっていたこともわかります。
 
興味深くまた今を生きるヒントとして思った記述として
 

 

” フランス人はどうすれば、いま巻き込まれている混乱状態から脱出できるのか。一家の将来のために、自分はどうのような生き方を選んだらよいのか。確実に分かっている唯一の事といえば、子供たちに健康と経験と正しい教育を与えることだ。子供たちに大地そのものを理解し、愛するように教え込まねばならぬ。土と海と空との接触をたもてれば、生命が持ち得る限りのあらゆる価値が得られるはずだ。 ー中略ー しかし、物質的価値により成功を測ってはならぬということも教えなければならない。さらに、われわれが築きつつある文明のために正気を失わぬような方法も教え込まねばならないのだ。”

 

 
アメリカ人の彼が書いたイギリス国民性の利点、

 

” 能力よりも自信に、力よりも不屈に、知性よりも決意にあると信ずる。 ”

 

慧眼です。第二次世界大戦の重大な転機となったバトルオブブリテンの勝利へとつながっていると感じました。
80年前から勇気を貰いました。
いまの情勢に即効性があるリンドバーグさんの日記を取り上げました。
 
おまけ 資料本
 
日本の歴史〈5〉王朝の貴族   :平安時代の生活・風俗
南北戦争   :アメリカ南北戦争の作戦図
考証要集  NHK時代考証資料 (文春文庫)  :用語など辞典的
岡本綺堂 :随筆集 江戸時代ー明治までの生活や風俗
名ごりの夢―蘭医桂川家に生れて :大政奉還を挟んだ生活
ブレンワルドの幕末・明治ニッポン日記 知られざるスイス・日本の交流史 :幕末の生活
文庫 絵で見る明治の東京 (草思社文庫) 
図解300 明治・日本人の住まいと暮らし モースが魅せられた美しく豊かな住文化
戦前の生活―大日本帝国の“リアルな生活誌” (ちくま文庫)
リンドバーグ第二次大戦日記
 
この手のリサーチについては時代考証の方も書きますが、関係ない本を読んでいる時の方が収穫が大きい。
個人的な経験からいっても海の牡蠣の本を読んで森の生態を知り、そこから森や植物学者の本を読む。
さらには昆虫学者の本にたどり着いて、虫の生態や鳴く虫の動作原理や気象条件などを知る。
とにかく興味があることへ芋づる式に読んでゆく時間のかかるブックサーフィン。
わちゃわちゃっと進めたうちに現在地がリンドバーグです。
作品の音世界にちょっとは読んだ成果が生きてるかもしれません?!
 
 
 
 
 
 
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